2008年5月17日(土)〜18日(日)
北ア・穂高コブ尾根        報告:遠藤
 最近は3000mの山でも雨が雪になることは少ないようですが、先週は水曜日の悪天で雪が積もったようです。上高地から見る穂高岳はやや雪が少なくなったように見えますが、この時期ではかなり多いようです。アタックキャンプは旧岳沢ヒュッテの下300mのところに設置。翌朝は3時半に出発しました。コブ沢から支流に入り、休みなく尾根上に出てみると、雪が多く休める場所がありませんでした。マイナーピークは大きな雪庇になっていて、半分が崩壊していました。急な岩交じりの雪壁を下ると、また小雪庇。雪壁を登って小ピークに出てようやく休憩ができました。小クロワールからコブの岩峰に取り付き、3ピッチで頭に抜けました。雪庇に注意して20m下ると懸垂ポイントに到着。15mほどの懸垂下降でコルに到着。大休止をとり、この後の急登に備えます。かすかに残る踏み跡をたどって、午前11時過ぎにコブ尾根の頭に到着。ここからの天狗のコルまでが昨年同様悪い悪い。約3ピッチ分スタカットで下りますが、トラバースが多いのでスリップは厳禁」!ですが・・・。3ピッチ下れば傾斜も緩くなり天狗のコルへ。ここから一気に豪快にシリセード!!岳沢ヒュッテの高度まで一気に下りました。あとはテントを撤収し、晩御飯のおかず(タラの芽)を少しいただき午後4時過ぎに上高地に戻りました。快晴の中で爽快なクライミングを、雪山シーズン最後に堪能した1日でした。
2008年5月10日(土)〜11日(日)&12(月)〜13(火)
北ア・白馬岳主稜         報告:遠藤
 土日曜日の白馬岳は予報通り、日曜日の午前3時ごろから雨も止み始め、猿倉を午前4時に出発しました。1時間半で取り付きの白馬尻に着きましたが、約10cmの積雪。山頂は30cmくらいの積雪があると判断し、小屋に電話しましたがつながらず、雪崩の心配があるので、泣く泣く敗退を決めました。下山中にフキノトウを取り、フキ味噌を作りました。この日は午後遅くまで小雨がパラパラと降っていました。
 12(月)は快晴、風が冷たく感じました。今回も猿倉からアッタックの予定で、13(火)は午前4時に出発。昨日の12(月)に2人が登ったという情報がありましたが、八峰の下までトレースを確認できませんでしたが、そこから上はトレースを利用でき、高度をどんどん上げることができました。しかし、7峰の登りは雪が途切れ途切れで、崩れそうな雪塊もあり、暖かければ崩落の危険性もありました。4峰の登りで雲の上に出て、視界が晴れましたが気温は低めで、時々吹く風は冷たく感じました。3峰の登りの核心部は岩がでて、脆い岩を左から巻き、2峰の登りは段差の岩が出て、右のクロワールにトレースをつけ、ジャスト12時に山頂に抜ける2峰大地に着きました。山頂への雪壁は取り付きに岩がでて、右の雪のブリッジも崩れそうで怖くて登れず、正面の悪ーいスラブ岩を2m登って雪壁に移りました。あとは55m(60mロープを持参)登り稜線へ。午後1時全員が山頂に抜けました。帰りは大雪渓をシリセードで1000m以上の標高差を一気にすべり、午後3時に猿倉に戻りました。
2008年5月7日(水)〜8日(木)
北ア・北穂高岳東稜        報告:福田
 G.W.が終わりましたが平日お休みの方が集まりましたので、再び上高地から涸沢、北穂東稜に行ってきました。初日は6(祝)に引き続き快晴の1日でした。翌日は午前3時半に出発し、1日で下山する予定です。朝は曇りで、山の山頂付近はガスの中。登るにつれてガスが上がりましたが、どうやら寒波が入っているようで、強い風と雲で1日中気温も上がらず寒い1日でした。登攀は順調に進み、4時間で山頂につき、1時間で小屋まで降り、午前9時に戻りました。再び上高地までの長い道を戻り、G.W.のガイドを無事終えました。しかし・・・。10(土)からは2連ちゃんで白馬岳主稜に行きます。がんばります。天気が心配です。
2008年5月6日(火)
北ア・前穂高岳北尾根        報告:遠藤
 G.W.の最終日6(振)は朝から晴れて、前穂北尾根に向かいました。前日の雨で雪がすっかり溶け、冷え込んだので雪質も良く、ぐいぐいと高度を稼げます。5・6のコルからは穂高小屋の宮田氏が廣川パーティに加わり、2パーティにわかれてDVD撮影になりました。3峰の登りから本格的に撮影し、先行パーティのリードは遠藤、後続の主役のリードは福田になりました。やはり女性が見栄えがいいらしいです。2峰のクライムダウンは山頂から撮影し、山頂で固い握手をして終了しました。廣川パーティは宮田氏と穂高小屋へ、我々は奥明神沢へダイレクトへ雪壁を慎重に下り、上高地へは午後2時着でした。沢渡に戻り竜神温泉で疲れをいやし、駐車場の足湯で温まり、明日からの北穂東稜のため早めに就寝しました。
2008年5月5日(月)
北ア・北穂高岳東稜          報告:遠藤
 穂高岳周辺のバリエーションルート入門の北穂東稜。前日の4(日)は大勢のパーティが取り付いたようでした。この日は午後から雨の予報でしたが、山はたぶん早く振るだろうということで、午前4時出発。後続にはビデオ撮影をするという廣川健太郎パーティが追い付きました。この日はこの2パーティのみ取り付きました。G.W.にこんなに空いている東稜は初めてです。前日のトレースがあるので楽ですが、暖かな温度で雪質が悪く、ぐずぐずで崩れやすく注意が必要です。ゴジラ岩までコンテで行き、ゴジラ岩、東稜の頭、コルへの下降と3ピッチ登り、コルから再びコンテで北穂の山頂に立ちました。下りは豪快にシリセードで下り、午前10時には小屋に戻りました。
2008年5月4日(日)
北ア・北穂高岳滝谷第四尾根         報告:遠藤
 快晴の予報で北穂に向かって午前3時に涸沢を出発しました。松濤岩で登攀準備をして、クラスト&急なC沢右俣を慎重にコンテニアスで下降。ノースコルには先客がビバークしており、取り付いたばかり。今日は1日のんびりムードになりそうでした。AからCカンテをこなし、懸垂下降したら、先行パーティがようやく先を譲ってくれました。一気に2ピッチ登り稜線へ。稜線の悪いトラバースは2ピッチスタカットになり、涸沢に戻ったのは、夕食直前の午後5時過ぎで、14時間の長い行動時間でしたが、待ち時間が多かったのでそれほど疲れませんでした。
2008年4月26日(土)〜27日(日)
北ア・明神岳東稜                 報告:福田
 雨の上高地へ行ってきました。入山日は雨の中、明神館から明神橋を渡り、今日の幕営地「ひょうたん池」を目指して下宮川谷を詰めていきます。上に登るにつれ雨は雪に変わり、風も強くなってきます。急登をへて、テントを張り終わり、落ち着いたところで雪が強くなってきたので、ラッキーでした。明日はテント装備を背負っての登攀になるため、軽量化でテントマットは無しなので、寒さが身に染みました・・・
 翌朝になっても雪はやまず、時間ギリギリまでテント内で待機しましたが、下山予定の奥明神沢の雪崩の危険&とうとうタイムオーバーで敗退を決定し、下山しました。
 しかし、下山しながらロープワーク講習を行っていると天気が回復し、青空が・・・天候回復が予報より遅かったようです。
 河童橋に着くと、山開きの式典(?)をやっていたようで、すごい人ゴミでした。快晴の上高地を恨めしい思いで後にしました。
2008年4月12日(土)〜13(日)
八ヶ岳・旭岳東稜                 報告:遠藤・福田
 賑やかな八ヶ岳西面とは対照的な静かな東面に、テント山行で岩稜&雪稜登攀に行ってきました。初日は美しの森駐車場から赤岳沢出合小屋(無人)へ。ラッセルを予想していましたが、トレースがあったので、それほど苦労せずに小屋に着けましたが、途中の徒渉でびしょぬれになった方もいました。小屋にはすでに先客がおり、しかも行先は同じらしい・・・翌朝は午前3:30出発にしました。
 翌日、途中少しラッセルがありましたが予想より早く、核心帯の取り付きに8時前に到着。核心部である「五段の宮」はボロボロで支点がなく、予想より悪く、苦労しました。午後から悪天の予報でしたが、頂上に着く頃には青空!東面はガスの中でしたが、西面は晴れていました。ツルネ東稜を下り、午後12時過ぎに小屋に戻り、さらに駐車場に午後2時半に到着。ポツポツと雨が・・・。行動時間11時間でしたが、予想より1時間早く終了しました。。
2008年4月5日(土)〜6日(日)
八ヶ岳・横岳石尊稜                報告:遠藤
1ピッチ目の岩場を登る岐阜のH氏 中間部の雪稜を行くH&S氏 上部岩壁を抜け出るH氏 最終ピッチ。バックは横岳山頂 無風快晴の石尊峰の2人。北アルプスがよく見えました。
 土曜日はAGS-J主幹の山と渓谷のDVD「氷雪技術」の撮影で、撮影隊とともに八ヶ岳ジョウゴ沢に入りました。まれに見る大雪でジョウゴ沢が雪壁と化し、行者小屋は雪の重さでつぶれそう?になっています。ジョウゴ沢撮影の記録は「寄り道日記」に掲載予定です。
 日曜日は本来の仕事=ガイドで石尊稜に行ってきました。午前4時半に赤岳鉱泉を出発し、膝までのラッセルで取り付きに6時半。壁は黒々としているものの、雪稜は膝上のラッセルでした。9時半に終了。地蔵尾根を下りましたが、上部のナイフエッジは雪庇状になり、4月としては悪い状態でした。今回はデジカメの設定を間違えて、ムービーにしてしまいました。ムービーから切り取った画像なので、大きい写真がありません。すみません!
2008年3月29日(土)〜30日(日)
中ア・宝剣岳中央綾                報告:遠藤
 千畳敷カールから見た宝剣岳は、黒い岩壁が山頂直下を形造り100m〜150mほどの岩壁登攀のルートがいくつかあります。その中で最も登られているのが中央綾です。岩と草付きのミックスが5ピッチあり、なかでも4ピッチ目の「おけらクラック」の登攀が有名で、冬季登攀の場合はその通過が問題です。
 29日(土)は入山のみで、稜線上の宝剣山荘脇に幕営しました。この日に中央綾を登っているパーティがあり、そのパーティは登攀後に千畳敷ホテルに下山しました。翌日そのパーティが第3尾根登攀後に、山頂からの下りで私たちと出会ったのですが、知り合いの東京の山岳会の混成パーティでした。30日(日)は寒いので、午前7時に出発し、2パーティにわかれて登攀しました。2ピッチの草付きと露岩の登攀後、15mほどの岩場をA1四級の人工登攀で抜け、いよいよ4ピッチ目の「おけらクラック」へ。幅10cm〜20cm弱のクラックが10mほど続きますが、残置支点は全く無く、大きめのカム(フレンズ2.5以上)が必要で四級A0(五級)でした。最後の5ピッチ目は露岩と雪綾で山頂のピナクルでビレー。午前11時。下降は2ピッチのロープをフィックスして下降。テントに着くと吹雪が始まり、急いでロープウェイに向かいました。
2008年3月15日(土)〜16日(日)
八ヶ岳・赤岩の氷柱と赤岳主稜               報告:遠藤&福田
 八ヶ岳の西面にアイス&岩綾の実践登攀に行ってきました。中級組は初日赤岳鉱泉のアイスキャンディ、2日目に赤岩の氷柱に行きました。初日は美濃戸口で林道の通行止めに会い、バス停から歩くことになりました。3〜4台の車がスッタックしたようで、JAFが出動しレスキューしていました。雪が気温上昇で軟らくなり、轍が深く車高の低い車やチェーンを履いていない車がスタックして動かなくなったようです。アイスキャンディは発達がよいのですが、暖かくなったので白色になり柔かです。4月中旬ごろまでできるとのことです。
 2日目は赤岩の氷柱へ。毎年来ていますが、今年はトレースを作ってくれた松本の木村ガイドに感謝!楽に取りつきへ行けました。今年は左のつららがつながり期待していました。前日の気温上昇で白くなっていましたが快適なアイスクライミングができました。
 赤岳主稜に行ってきました。初日は各自入山です。日曜は混雑が予想されるため、小屋の朝食を取らずに早立ちしました。が、文三郎道を登っているそばから主稜の2P目を登っているパーティを発見。取付きにはすでに2、3パーティ、文三郎道からトラバースしようとしているパーティも・・・!混雑が予想されましたが、順番を譲ってもらったり、下部〜上部への雪壁でうまく先に行かせてもらい、渋滞に苦労することもなく登攀を終了できました。土・日と天気に恵まれ、暖かな陽気のなかで快適なクライミングを満喫できました。
2008年3月8日(土)〜9日(日)
八ヶ岳・南沢大滝アイスクライミング             報告:遠藤
 町は少しずつ暖かくなっていますが、8(土)の朝は五日市の事務所は、−5度C!。ただ、標高の低い場所の氷暴はそろそろアイスクライミングも終わりに近くなってきました。しかし、八ヶ岳の氷暴はこれからが本番です。寒暖の差が大きくなって発達が進みます。3月一杯は適期といえるでしょう。8(土)は赤岳山荘のアイスキャンディで練習し、9(日)は南沢小滝と大滝に行きました。どちらも貸し切りに近い状態でたくさんアイスを楽しみました。
2008年3月1日(土)〜2日(日)
八ヶ岳・阿弥陀岳北稜&中山尾根              報告:遠藤
 1日(土)に阿弥陀岳北稜、2日(日)に中山尾根に行きました。土曜日の阿弥陀岳北稜は午後に好天を期待していましたが、深いラッセルと風雪に時間切れで、ジャンクション・ピークで敗退しました。日曜日は無名峰南稜(石尊稜の北隣の岩稜)に行く予定でしたが、トレースが無く、深い雪で強烈なラッセルが予想されるために、合議で中山尾根に変更しました。鉱泉を5時に出発し、トレースを辿って、1番で取り付きました。後続もぞくぞく続き4パーティ程いました。ゆっくり登りましたが、快晴&やや風の絶好の登攀日和で、積もった雪も風で飛ばされ、寒さも強くなく順調に完登しました。鉱泉に戻るとアイスキャンディでコンペが開催されていました。韓国からの国際的なクライマーが参加し、上位に入賞して盛り上がっていました。八ヶ岳はこの時期、深い積雪とそれまでの悪天で、トレースが限られていて、トレースの無いところは深いラッセルが予想されますので、余裕を持って入山しましょう。
2008年2月26日(火)〜28日(木)
神津牧場アイスクライミング&湯の丸山(山スキー)         報告:福田

 平日に研修と偵察を兼ねて、アイスクライミングと山スキーに行ってきました。神津牧場は西上州のアイスエリアですが、「牧場」なんて名前がついているとのどかな雪面にポコッと氷柱がたっている・・・なんて想像をしてしまいそうですが、氷暴があるのはちゃんと(?)山の中です。
平日ということもあり、クライマーは我々だけでした。午前中はインディアンサマー広場で登り、午後から右エリアへ移動して2本登って終了しました。
 初日からの山スキー疲れが腕にきており(まだまだスキー初心者なので、ストックにいらない力が入っている)、思った以上に腕がパンプして研修は終了しました。

2008年2月21日(木)、23日(土)〜24日(日)
奥秩父・中津川渓谷アイスクライミング            報告:遠藤
 21日(木)に日帰り、23日(土)〜24日(日)の2日間で、奥秩父の中津川渓谷の「鏡岩」の氷暴群に行ってきました。中津川渓谷ではこの他に7つの氷暴がある「滑滝沢」、「小若沢」などが冬季のアイスクライミング・ルートとして遡行されています。今年は1月があまり冷え込みが強くなく「不作」でしたが、2月の冷え込みで徐々に発達し、下旬から登れるようになりましたが、例年よりは発達が悪いようです。鏡岩は中津部落の手前1Km程の所にあり、路肩に車を止めて沢に懸垂下降かクライムダウン(ロープあり)して、飛び石伝いに沢を渡るとその上一面が氷暴群になります。ただ、終了点が細い灌木、V字スレッドやアイススクリューの残置になるため、今後ハンガーボルトの設置も考えられます。行かれる方は残置用のスリング、カラビナなどを持って行くといいでしょう。冷え込みが続けばまだまだ登れます。
2008年2月16日(土)〜17日(日)
八ヶ岳・中山尾根&赤岳南峰リッジ              報告:遠藤
 土日曜日で八ヶ岳の岩稜登攀に行ってきました。しかし、この冬一番の寒気で氷点下20度以下の寒さに風が加わり、凍傷になる寸前の極寒に悩まされました。初日は事務所に前泊で、早朝4時に出発し、美濃戸に6時半に到着後、赤岳鉱泉経由で阿弥陀岳北稜に行きましたが、トレースを誤り断念し、その代りに中山尾根に行きました。取り付き手前で深いラッセルがあったものの11時過ぎには取り付きました。が、下部岩壁を何とか越えたものの、寒さと風がさらに増し、稜線は行動不能かとも思われる荒れた天候になってきました。上部岩壁の下で竜巻のような風でしばらく動き妨げられ撤退を決意しました。クライムダウンと懸垂下降をして取り付きに戻りました。鉱泉のアイスキャンディに戻ると寒さに震えるアイスクライマーたちがいましたが、私たちにはそよ風に感じたのは鍛えられた成果でしょう。
 日曜日は空いていると思われる赤岳南峰リッジなので、朝食を食べて「赤岳登頂組」とともに出発。深いガスがかかり、敗退も心配しましたが、思ったよりも風が弱く、文三郎道の慰霊碑の上部で装備を装着し、コンテニアスでしばらく登り、リッジから左のガリーに入り、岩が多くなったところでスタカット登攀に切り替えました。ミックスガリーを50m登って、ガリー左上の大ピナクルの右のチムニーを登るべく左上し、以前から思っていたチムニー3級の核心にハーケン1本を打ちたし、60m登って5m程のピナクルに打たれたハーケンでビレー。そこからコンテで右上し、リッジを登って赤岳の山頂に出ました。時折吹きあげる風雪に目が見えなくなることもしばしばありましたが、山頂に直接突き上げる登攀は簡単なクライミングでしたが、爽快なものがありました。それよりも下山の文三郎道の不安定な雪と風雪で見えにくい下降の方が悪かったかもしれません。
2008年2月13日(水)
八ヶ岳・湯川アイスクライミング                 報告:遠藤&福田

 今年2度目の「湯川」に行ってきました。韮崎駅に集合してみると風が強く、寒い・・・前日は雪の予報だったので、佐久方向へ移動するにつれ路面はアイスバーン状態に変わり、雪もそれなりに積もってました。「灯明の湯」から先もトレースがあったため、車も入れますが、あと少し!というところで雪深くなり、右壁のツララも解けて下に転がっていたため、そこから歩く(とはいえ滝まで15分くらいですが)ことにしました。
 今回はミクロトワソンがよく凍っており、左・右・中央を3ルート取れたので、午前中はここをトップロープで楽しみました。昼食後は「白髪エリア」へ移動し、4ルートを登って終了しました。氷は思った以上に固く、良好と思いましたが、抜けぐちは凍結していなかったり、繋がっていなかったりしています。クライマーは我々を入れて3パーティでした。今日は日向は温かですが、日が陰ると−10℃くらいで寒かったです。風がほとんどないのが救いでした。

2008年2月9日(土)〜11(祝・月)
日光・雲竜渓谷アイスクライミング                  報告:遠藤&福田 
 2月連休は日光の雲竜渓谷でアイスクライミングを3日間堪能しました。最終日は大勢のクライマーが入山しましたが、9日&10日は我々11名の他は1パーティ(2名ずつ)のみと、ほとんど貸し切り状態で楽しめました。「友知らず」手前の左岸の氷柱は、少し発達不足のようですが、4〜6ルート取れますが、抜けぐちが安定しているのは半分くらいです。八ヶ岳・湯川エリアと似ているので、上から巻いてトップロープで遊んだ方がいいでしょう。4級〜6級−程度。「友知らず」の大氷柱群は安定しているのが2本あります。今回は手前の最も太く立派な氷柱を2日目に登りました。5級+。手前の8mのツララ5級+から上部80度の氷暴4級+=40mの氷暴も安定しています。3日目にはその手前の70度の氷暴4級、「雲竜暴」(氷結良好)の奥のエリアの右岸で3ルート各20m前後4級〜5級をリード練習しました。
 林道は途中で工事していますが入山可能です。途中の広場から沢沿いの道と林道にわかれますが、トレースがあれば沢沿いの道の方が楽ですが、下りは急なので林道を登って!から帰った方がいいでしょう。テントは展望台かその先の河原に張れます。今年は冷え込みがあり、いたるところに氷柱や氷暴がかかっています。アイスの練習には最適なエリアです。「来年もまたきたいね!」で終わりました。
2008年2月2日(土)〜3日(日)
八ヶ岳・美濃戸周辺のアイスクライミング                報告:遠藤&福田
 八ヶ岳の美濃戸口氷暴、美濃戸・赤岳山荘アイスキャンディ、北沢大滝(山の神の大滝)、西峰ノ松目沢(仮称)に行ってきました。初日の土曜日は美濃戸口の氷暴、氷柱を登りました。赤岳山荘に宿泊し、日曜日は初級と中級の2グループに分かれて行動しました。雪が降る中、初級グループは福田ガイドと共に大岩の氷柱(凍っています)の徒渉点から上流にある西峰の松目沢に入りました。初級者の講習やリードの練習をするには丁度良い氷暴です。中級グループは遠藤ガイドと共に北沢の大滝へ。氷暴の落口からみると全体が凍っているように見えましたが、左岸のバーチカル部分は氷が薄く登れません。左右の2ルートしか登れず、早々に撤退し赤岳山荘(オバチャン)キャンディに戻りました。この日の積雪は赤岳山荘前で15cm以上ありました。関東甲信越地方で大雪の状態です。山に入る方はご注意を。
2008年1月30日(水)
八ヶ岳・湯川アイスクライミング                       報告:遠藤
 このところの冷え込みを期待して、標高が低いがアプローチの短い「湯川」に行ってきました。林道の状態は積雪20cmありますが状態は良好です。私たちが着いた時にはすでに2パーティがいました。まずは、偵察がてらに上流に向かいました。
 ミクロワトソンは細めですが氷結状態は良好で、2名が取りついていました。乱菊の氷柱エリアに行くと、一応氷結しているものの今日の暖かさで、見ている前で1本の大きな氷柱が崩落!! 他の氷柱もつながってはいるものの、日が当たっていていつ崩壊するかも分からないのであきらめました。修行の滝は上部が薄くて登れません。
 白髪エリアに行くとJAGの鈴木ガイドがいました。発達がいまいちで、右岸はメインラインが3本程度、左岸は2本程度取れますが、あまりおもしろくなさそうなので初心者エリアを見に行くことにしました。初心者エリアはまあまあの発達です。広いエリアなので4〜5本程度面白いラインがとれそうでした。下流のラインにトップロープを2本張り、4ルートを登りました。
2008年1月26日(土)〜27日(日)
足尾・松木沢アイスクライミング                           報告:遠藤&福田

 テント泊アイスに行ってきました。初日はテントを張ってから、足慣らしに横向沢へ。水量が少ないためかバーチカルアイス気味に発達していますが、ツララ状で脆い状態でした。その後、夏小屋沢へ移動し、F3まで登って終了しました。この日は他に黒沢、夏小屋沢上流の小沢に3パーティが入っていました。
 翌日は日の出を待ってウメコバ沢へ出発しました。F1&F2&F3にはいつもの通り氷は無く、岩場を右から巻きました。待望のF6、F7は凍っており、左右2ルートを2パーティに分かれて登ることができました。氷は柔らかく、F6上部はスクリューを打つと水が噴き出てくる状態でしたが、F7まで登れてラッキーでした。
我々が下山を開始した頃に後続で2〜3パーティ上がってきました。渋滞もなく、静かなクライミングが楽しめました。今回の松木沢は対岸などから見た限り、普段見慣れない無名沢も凍結しており、割と良い状態と言えるのではないかと思います。

2008年1月19日(土)〜20日(日)
八ヶ岳・ジョウゴ沢&石尊稜                             報告:遠藤&福田

 入山日はいつもより早く集合し、ジョウゴ沢へ。ここは宿泊する赤岳鉱泉からアプローチが近いので、手軽に出かけられます。
トポには載っていませんが、右俣の左の5mほどの氷を登って16:00には終了しました。氷は薄く、脆いです。登れますが、発達はイマイチでした。
 翌日は小屋の朝食を取らずに早立ちして石尊稜へ。ラッセルを覚悟しましたが、幸いにもトレースがあり、楽に取り付きに到着。今日は「快晴!」といわないまでもまずまずの天気です。が、もちろん写真ではわかりませんが気温は氷点下15℃くらいでしょうか。(朝、鉱泉で氷点下12℃)寒かったです。

 早立ちのおかげで正午には鉱泉に下山できました。今日の鉱泉は日プロの方々や登山客で大混雑でしたが、我々が登った石尊稜は他に1パーティのみで、渋滞もなく、快適に登れました。

2008年1月12日(土)〜14日(月)
南アルプス・戸台アイスクライミング                 報告:遠藤&福田

 3連休の天気が心配でしたが、案の定、入山日は雨・・・雪ならまだしも雨とは!「滝は氷っているんだろうか?」と気が滅入りながらも、丹渓山荘に到着。今日はここで早くもテントをはり、宴会となりました。
 13日は双児沢に到着し、F1から上を目指す(F1は登る対象ではない)も「小滝」、「ねじれの滝」はほとんど凍っておらずとても登れそうに無いので、急遽、薮沢の大滝を目指して双児沢から大トラバースを開始。ラッセルでやっと北沢峠の登山道へでて、道路脇から薮沢大滝を眺めた時には時間切れ&登る元気もない状態だったので、すぐ近くの堰堤にかかったアイスを登り終了しました。戸台川周辺に入山した他のパーティの話では、赤河原周辺では舞鶴ルンゼF1のみが凍っていたとのことです。
 14日は検討した結果、下山途中にある上ニゴリ沢へ。滝まあまあいい状態で凍っているようでしたが、いざ登り始めてみると氷の下は水が流れているし、脆い状態でした。後続パーティが来ましたが、あまりにも落氷が多いからか?引き返したパーティもいました。4パーティにわかれ2ルートをマルチで登り、元気な人はF1終了点(スーパー林道)付近の小さな滝であそんで終了となりました。やはり暖冬のせいか氷の発達が悪く、思うように登れませんでしたが、体力的には充実しすぎた内容でした。

2008年1月9日(水)〜10日(木)
西穂高→八ヶ岳・小同心クラック&阿弥陀北稜

 去年は全敗した西穂のリベンジをかけて、新年初の西穂高企画でしたが、天気予報が悪いため八ヶ岳へ変更しました。今年もか・・・という思いで転進した八ヶ岳でしたが、思った以上に山小屋は空いており、天気も悪くなかったので、とりあえず胸をなでおろしました。入山日はアイスキャンディでアイスを楽しみました。翌日は遠藤パーティは小同心クラック、福田パーティは阿弥陀北稜にむかいます。
 今回は平日ということもあり、人影はまばらです。翌日の出発は両パーティとも小屋の朝食を食べてから出発となりました。
 阿弥陀北稜:8:20頃に行者小屋着、北稜へはトレースがついていたため、順調に登り取り付きに到着。登攀開始から1時間もかからずに阿弥陀頂上へ。中岳沢を下り、12:00過ぎには赤岳鉱泉へ下山できました。頂上は多少風が強く寒かったですが快適なクライミングができました。
 小同心クラックはお正月のトレースがあり取り付きまで楽に行けました。取り付きでは日が当たり体を温めてから取り付きました。クラック&チムニー内は日が当たらず、手がジンジンする冷たさです。しかし、雪も付いておらず快適にピッチを延ばし、横岳山頂下の西壁を登り昼前には山頂に抜けました。下降は稜線から大同心へ向い、大同心沢上部から大同心稜に入り鉱泉に戻りました。

2008年1月4日(金)〜6日(日)
八ヶ岳・ジョウゴ沢&中山尾根                       報告:遠藤

 下記報告の福田ガイドと共に別行動で行動しました。5日はジョウゴ沢へ初心者向けアイスクライミング講習。F1でアイゼンワークやアックスの振り方などを練習し、F2では両端のバーチカルにトライ。2本登ってから上部に向いました。右俣大滝は渡辺ガイドが入ったので、左俣のナイアガラに行きました。2ルート登ってパンプしたところで終了。
 6日は中山尾根へ。早朝出発で気合いを入れたものの、あまりにも寒いので気が萎えました。ホッカイロを両胸に入れ、靴の中には「中敷きカイロ」を敷きましたが、手先が冷たくて登りながら「グー」して温めました。上部壁を抜けると突然風が強くなり、巻き上げられた風雪が顔に張り付き、顔面凍傷になるかと思いました。ルートの反対側の東面は、天国と地獄の差があります。清里のスキー場を眺めながら、暖かな日差しの中休憩し、いざ難関の「地蔵尾根」へ。風雪に耐えられるように完全武装し、下降を開始。案の定、吹き上げられた雪が顔を直撃します。用意がないと動けなくなるでしょう。行者小屋で阿弥陀北稜の福田ガイドグループを待って、一緒に下山しました。

2008年1月4日(金)〜6日(日)
八ヶ岳・赤岳主稜&阿弥陀北稜                      報告:福田

 お正月三が日後の八ヶ岳に行ってきました。
 4日の入山日は赤岳鉱泉のアイスキャンディで肩ならしをして終了。
 5日は赤岳主稜、6日は阿弥陀北稜へ行ってきました。主稜は午前7時に鉱泉をのんびりムードで出発しましたが先行パーティはおらず、しかも風でトレースが消えており、多少ラッセルをしましたが、午前11:50に赤岳頂上着。文三郎道を下山し、午後2:00には鉱泉に到着。ジョウゴ沢に行っていた遠藤組と合流しました。
 翌6日は鉱泉午前5:40出発で阿弥陀北稜へ行ってきました。もちろんこの時間では先行パーティはいませんでしたが、前日にトレースがあるのはわかっていたので、気楽に登り始めたら、上部は強風でトレースは消えており、多少のラッセルをして取り付きに到着。頂上へは午前10:20頃に到着しました。頂上は強風で寒い為、休憩10分くらいで下山を始め、中岳沢を下って行者小屋へ降りました。今日は我々のほかに3〜4パーティが取りついたようです。
 全日程が強風だったものの快晴のなか、渋滞もなくクライミングができて、大満足で終了しました。

2007年12月22日(土)〜24日(月・祝)
八ヶ岳・ジョウゴ沢、峰の松目沢など(黄蓮谷→変更)       報告:遠藤

 雪が多く、雪崩の危険がある黄蓮谷を変更して八ヶ岳へ転進してきました。土曜日の夜から日曜日の朝にかけて雪が積もり、23(日)は気温が上がり、所々でブロック雪崩が発生していたので、変更は正解でした。入山日の22日は赤岳鉱泉のアイスキャンディでクライミング。発達良好です。翌日は峰ノ松目沢に行きました。ラッセルは膝から太もも。F1は中央が薄く、F2は上部も薄く、4パーティが登った後には大穴が開き、後続は登攀不可能(渡辺ガイドいわく)になったようです。その後も温かさで上流から水が流れ、氷が薄くなったもののなんとかF9・8m四級+〜五級−にたどり着き、2ルートずつ登ってから懸垂下降して戻りました。
 最終日の24日は朝からガスがかかり寒そう。ジョウゴ沢は私たちが最初のパーティでやはりラッセルでした。F1、F2とも氷結は良好です。ナイアガラに行くことにきめ、左俣(本流)へ。乙女の滝も氷結良く、右ルンゼF1・15m四級もよさそうでした。ナイアガラはまだ小ぶりですが3ルート取れます。本流の大滝25mを見に行きましたが、大きく発達してナイアガラの2倍の大きさがバーチカルで、中央が登れそうでした。通常登れる右側は、ツララ状でようやく下まで届いた程度です。翌25日から、大岩の氷柱、26日に再び峰ノ松目沢に入りました。報告は登山教室をご覧ください。

2007年12月15日(土)〜16日(日)
八ヶ岳・広河原沢三ルンゼ                   報告:福田

 冬季初のテント山行です。よりバーチカル(垂直)な傾斜を求めたアイスクライミングの対象としては物足りない・・・というむきもあるようですが、冬季アルパインのアイスルートとしてはとても楽しめるルートです。
 初日は船山十字路から登山道へ入っていきますが、下の別荘街は除雪してあるものの、そこから先の道路はカチカチに凍っており、スタッドレスタイヤでも滑るくらいでした(タイヤが古い?)。
 露営地、二股出合いに無事到着するも、すでにテントが3〜4張りあったため、右俣へ足慣らしに行こうにも混雑が予想されたので、明日の下見も兼ねて本谷(三ルンゼ)へ出かけました。F1〜F2まで行きましたが滝の下には水が流れており、ルートを選ばなければ登れない状態でしたが、何とかトップロープを張ることができました。何とか前シーズンのアイスの感触を思い出すことがでたのではないでしょうか。
 日曜の朝は小雪・・・天気予報は午前6時までは雪ですが、次第に好天の予報だったので、午前5:30出発したものの、次第に雪は強まり寒い寒い!数パーティに分かれての行動だったので、後続にラッセルはなかったものの、先頭グループは腰までのラッセルだったようです。あまりにも雪が止まず、これ以上は雪崩の危険もあるため、F3を越え、3ルンゼへの分岐間際で敗退となりました。しかし、下山中にF3脇の滝やF3〜F2間の4〜5mのバーチカルアイス、F2で思い切り登り、残念ながらも腕をパンプさせて下山することができました。
 各滝はまだ完全に凍っておらず、スクリューも注意しないと打てない状況でしたが、シーズン初めのテント泊アイスを楽しめました。

2007年12月13日(木)
北八・春日渓谷アイスクライミング             報告:遠藤
北八ヶ岳・蓼科山の北面にある春日渓谷に日帰りでアイスクライミングに行ってきました。11月下旬から登れるという春日ルンゼは、車で真下までアプローチができる貴重なアイスゲレンデです。しかし、今年は積雪が多く、車で入るのに苦労しました。何回かスタックしましたがぎりぎり登り切りました。この日は1日小雨やみぞれでしたが、せっかく遠くまで来たので、びしょ濡れになりながらも1日登りました。シーズン初めの良いトレーニングになりました。 
2007年12月8日(土)〜9日(日)
八ヶ岳・裏同心ルンゼ                      報告:福田
 八ヶ岳は今シーズンは冷え込みが強く、積雪も充分あり絶好のシーズン初めを迎えています。毎年イエティでは初級者や経験者を対象に「裏同心ルンゼ」でアイスクライミング事始めを行っています。冷え込みが強いおかげで「赤岳鉱泉アイスキャンディ」はこの日から登攀可能となり1番乗りで練習しました。翌日は目的の裏同心ルンゼに入りました。F1&F2は通年どおりでしたが、F3&F5は氷が薄く、小さく、発達が遅れたようです。11月の少雨が原因でしょうか?もうすぐ雪が積もってしまうので埋もれてしまいます。大同心沢大滝は細いですが発達し、どなたか登っていました。
実践登攀ガイドの報告
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