2009年5月2日(土)〜4日(日) |
北ア・剣岳源次郎尾根 |
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G.W.の前半の剣岳は一般ルートの別山尾根と、この源次郎尾根に行きました。2日に新しくなって気持ちの良い剣沢小屋に入山すると小屋はガイドだらけ!「どこに行くの?」と声をかけると「源次郎尾根!」の答えが一人を除いて全員(3名)でした。そこで、遠藤得意の早出で午前2時半に出発することにしました。2峰からの懸垂下降の順番待ちがあると大変だからです。しかし、10分後には原村の岡田ガイド、30分後には埼玉の篠原ガイドが続き、暗いなかの取り付きは、ヘッドランプだらけでした。とりあえず、1番で取り付き、ルンゼ内の雪壁をひたすら登ること1時間強。ようやく明るくなる頃に尾根に出て一服。この上は夏のチムニー状の岩場が出ていましたが、ほかは雪壁の登り。1峰に一番で着き、そのまま2峰に向かいました。1峰のナイフエッジの下りは緊張します。そして2峰から懸垂下降ポイントまでもナイフエッジ&岩場の下りがあり高度感満点です。25m弱の懸垂でコルに降り立ち休んでいると、次から次にガイドグループがやってきます。小淵沢の久野ガイドの一向も現れ、まさにガイドだらけ。ただ素早いセッティングや適切な指示で、ほとんど渋滞はありません。コルからは緩い尾根上をひたすら登ること1時間。山頂に到着。しばらくすると別山尾根から登ってきた別動隊も山頂に到着。一緒に別山尾根を下降しました。剣沢小屋は昔の一段下の小屋跡に新しく再建されて、今回が初お披露目でした。平屋になって小ぶりになりましたが、家族的な雰囲気がとてもよく、後継ぎの新平さんが頑張っています。もちろん親父さん(友邦さん)とおかみさんもいつものようにいます! |
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2009年4月11日(土)〜12日(日) |
上信越・戸隠P1尾根 |
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雪の戸隠連峰は7〜8年前に本院岳ダイレクトに3月に行きましたが、D1で不安定なキノコ雪に敗退。以来、いつか登ってみたいルートの一つになっていました。しかし、善光寺の御開帳で大混雑する長野市内を抜けて、戸隠連峰が見えた時、がっくりしました。ダイレクト尾根にはほとんど雪がなく、草付きとガレとの戦いになることが予想されました。それに比べると隣のP1尾根は雪がまだついており、雪山らしい気分が味わえそうでした。ダイレクト尾根の末端の二俣で幕営。ここは2回の渡渉が約束されています!
翌日午前4時半に出発。天狗原を過ぎたところで、熊の親子の足跡を発見。それも昨日の足跡。声をあげ、ラジオを鳴らしながらの登行になりました。「熊の遊び場」から「無念の峰」を過ぎ、「蟻の戸渡り」を問題なく過ぎ、プラトーからロープをつけての登行になりました。1つ目の鎖場を過ぎ、2つ目の鎖場で右上し、3つ目の鎖場で左トラバースした部分が悪い残雪の着き方で不安定。さらに続く急な雪壁に断念。下山中に振り返ると、敗退ポイントからP1までまだ4〜5ピッチ残し、下山は懸垂下降になるかもしれず、断念が正解でした。それよりも下山中の休憩時に聞いた、女性の唸るような、呼んでいるような声が、小熊が親熊を呼んでいる声だとわかった時に戦慄が走りました。小熊を連れた親熊は最も危険な猛獣。山野井氏のことが頭に浮かぶました。逃げるように降りると、すぐ下のトレース上をなんと熊の足跡が横切っていました。しかもその大きさは福田ガイドの足の大きさとあまり変わりません。大声をあげ、スノーバーを打ち鳴らしながら走り去りました。 |
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2009年4月4日(土)〜5日(日) |
八ヶ岳・赤岳東稜 |
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赤岳東稜は赤岳の支峰・竜頭峰から東に落ちる雪稜です。人気の天狗尾根と比べると静かで気持ちの良いクライミングができます。総計10ピッチ前後、下降は真教寺尾根を下りますが、悪いので、こちらもスタカット・ダウンで10ピッチ弱かかり、確保やクライミングのスピードが試されます。初日は旧・高嶺荘(現・美しの森ファーム)から真教寺尾根に取り付きますが、途中で会ったカップルの方は清里スキー場のリフト800円を利用したとのことです。5年ほど前は登山者は乗せなかったので、知りませんでした。ちなみに徒歩で1時間弱がリフト5分です。帰りはどうなるのか心配ですが…。3時間弱で牛首山を越え、扇山に午後1時前に到着。これ以上行ってもだらだら歩きなので、早めに幕営しました。夕方から風雪。朝方まで強風が吹き荒れ、積雪も10〜15cm。
午前4時出発で、5時過ぎには標高2600m弱の地点から大門沢支流を横断し、東稜に上がりました。ラッセル500mで取り付きの岩場の下に6時半ごろ到着。ここからスタカットで。ミックス1ピッチで雪稜へ上がり、そのあとは気持ちの良い雪稜を5〜6ピッチ、上部岩壁を左から巻き、ミックスを2ピッチで竜頭峰2ピッチ下(実質上の真教寺尾根)に午前10時ごろ到着。ここから1ピッチクライムダウンか岩角で懸垂下降すると真教寺尾根の鎖場に着けます。さらに5ピッチ以上のクライム・ダウンで鎖場&梯子が終了。優秀な方ならロープを使わず下れます。幕営地に昼ごろ到着し、テントを撤収して午後3時前に車まで戻りました。新雪が積もり美しい雪稜登攀ができました。 |
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2009年3月28日(土)〜29日(日) |
北ア・錫杖岳前衛壁左方カンテ |
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テント泊で錫杖岳へ行ってきました。金曜日から土曜朝にかけてに雪が降ったようで、アプローチ道はトレースがあるものの、新雪が積もって歩きづらくなっていました。テント場に到着すると、すでに1パーティがいるようです。とりあえず、同じルートにならないことを祈ります。19時には消灯しましたが、23時過ぎにふと起きると、雪が降っている音がします。嫌な予感が的中し、4時に起きてみると雪が降っています・・・三ルンゼは雪崩が起きそうなので、取りあえず諦めモードで二度寝しました。再び5時30分頃に起きてみると、雪は止み青空が見えてきました。急いで朝食をすませるも、雪崩は怖いし、時間的にもリミットギリギリなので、取りあえず取り付きに行き、数ピッチ登って降りてくる覚悟で7時に出発。しかし三ルンゼは、タッチの差で、すでに2パーティに取られてしまったので、左方カンテへ向かいましたが、そのうちにまた雪が降り始め、とても登攀できる条件ではないため、1ピッチだけ登って下山しました。恨めしいことに、槍見温泉近くの駐車場に着くころには、快晴になり、遠く槍ヶ岳まで望めました。 |
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2009年3月7日(土)〜8日(日) |
八ヶ岳・阿弥陀岳北稜、中山尾根、赤岳主稜 |
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7日(土)は早朝に集合し、まず阿弥陀岳北稜組が8時に美濃戸を出発しました。別動で赤岳鉱泉集合でアイスキャンディでシーズン終盤のアイスを楽しみました。阿弥陀岳北稜は行者小屋に着いた時には、まだ北稜にはトレースがなく、ラッセルを覚悟で出発しましたが、赤岳文三郎との分岐の前でトレースを発見!右の尾根から北稜に取りついたようでした。トレースを辿るも追いつけず、結局は核心部の岩場の下で追いつきました。名古屋の山岳会の方3名で、2時間以上かかってここまで来たようです。深いところでは太ももまでのラッセルの大変な労力にお礼を言って、我々も後を追い、午後2時前には山頂に立ちました。下山は昨日や火曜日の降雪が心配でしたが、御小屋尾根からの1名が中岳沢を下りたのと日蔭に入ったので、中岳沢をロープを付けて下山しました。ももまで潜るところもありましたが、先行パーティとともに無事降りれました。宿泊先の赤岳鉱泉は、この日は大混雑。200名を越える宿泊者で賑わっていました。
8(日)は中山尾根(予定では無名峰南稜)と赤岳主稜に行ってきました。金曜の天気予報では、午後から崩れるようだったので、小屋の朝食を食べずに早出しました。無名峰南稜には三叉峰ルンゼの北=石尊稜の隣ですが、暗闇の中を登山道から沢にトラバースすると、いつの間にか再び登山道へ!リングワンデリングをやってしまいました。この件でみんな意気消沈。中山尾根に変更しました。アプローチには前日の敗退したトレースがあり助かりました。赤岳主稜の混雑ぶりを考えて、ゆっくりと登攀しました。後続に1時間遅れで1パーティ来ましたが、天気も曇りから崩れず、やや冷たい北風が吹いていましたが、稜線に10時過ぎに抜けてゆっくりと地蔵尾根を下りました。
少し遅れて出発した赤岳主稜組は文三郎道をトラバースする頃には、すでに1パーティ取りついています。結局全部で5パーティくらいが登ったようです。金曜は赤岳鉱泉でも雪&ミゾレが降ったようで、岩には氷が張っており、しかもその上に新雪をかぶっているような状態のため、多少難しく感じました。正午過ぎには赤岳鉱泉に到着できたので、13時30分頃には遅めの昼食(?)で赤岳山荘の「肉うどん」に舌鼓を打って帰宅できました。 |
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2009年2月23日(月)〜24日(火) |
八ヶ岳・赤岳南峰リッジ |
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平日の月&火曜日で八ヶ岳に行ってきました。初日は赤岳鉱泉のアイスキャンディで1時間半ほどアイスを楽しみ、2日目は赤岳主稜の予定でした。しかし、前日日曜日の夕方から雨になり、鉱泉以上の2500mでは雪で雪崩の跡が多く見受けられました。また、火曜日の予報も曇りのち雨(雪)なので、スムーズに登れる南峰リッジに変更して登りました。しかし、核心の凹角で風雪になり、下ることもできないので、コンテを交えて一気に登り、文三郎道を向かい風の風雪の厳しい状況でしたが、スムーズな歩きで事なきを得ました。 |
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2009年2月7日(土)〜8日(日) |
八ヶ岳・阿弥陀岳北西稜、北稜、中山尾根 |
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八ヶ岳の岩稜のフリータイムは3ルート。7日(土)には雪崩講習が行われました。ビーコン捜索、埋没体験、弱層テストなどのほかにワカンのラッセルワーク講習も行いました。8日(日)は午前4時半起床。しかし、深いガスと風の音。出発を6時に変更。出発時には風が少し収まったものの、雪がちらほら。1番手の北西稜はアプローチの途中で道をはずして30分ほどロス。ジャンクションピークの取りつきに8時半に到着。その時ちょうど先行パーティが敗退してきました。風が強く、ガスで見えず、雪も降っていましたから・・・。我々も2〜3ピッチ登って様子を見ることに。2ピッチ目を登っている最中に、空が明るくなり上空に晴れ間が・・。これは回復傾向にあると判断し、寒さの中登攀を続行しました。午前11時半に山頂に抜け出て終了。
二番手に出発した中山尾根はラッセルもなく、順調に取りつきに到着。しかし風が強く、ガスで展望はほとんどありません。1p目の終了点で、一瞬ガスが切れて赤岳、阿弥陀岳が見えましたが雪煙がたっています。稜線を抜けて地蔵尾根を下山することも踏まえると、凍傷になる危険性もあり、下部岩壁のみで敗退しました。しかし下山を開始すると徐々に晴れ間が・・・残念ですが、出発の早いか遅いかが明暗を分けたようです。
最後に、小屋の朝ごはんを食べて出発した阿弥陀北稜パーティは、強風ながらも無事登攀し、阿弥陀岳頂上で北西稜グループと合流しました。写真はありません。 |
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2009年1月17日(土)〜18日(日) |
八ヶ岳・石尊稜 |
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先週に引き続き八ヶ岳に行ってきました。初日は入山だけなので、同日程の美濃戸アイス組と一緒に14時ころまで遊んでからゆっくり赤岳鉱泉に向かいました。鉱泉に着いてみるとアイスキャンディの公開練習(?)ということで、大勢のアイスクライマーで賑わっていました。翌日の天気は午後から下り坂とのことですが、前日に石尊稜を3パーティほど登っていたらしいので、小屋の朝食を食べてゆっくり出発しました。
取りつきに着く頃には2パーティ登っているのが見えました。核心の1−2P目も雪が少なく、岩がでていたため、さほど苦労せずに抜けて11時過ぎには稜線にでて終了しました。地蔵尾根を経由して13時には赤岳鉱泉に到着しました。 |
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2009年1月13日(火)〜14日(水) |
八ヶ岳・小同心クラック |
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広河原沢に引き続き、八ヶ岳に入山しました。初日はお決まりの赤岳鉱泉アイスキャンディで5本をクリアし翌日に備えました。この日は上部はガスがかかり、阿弥陀北稜を登ってきた久野ガイドが「寒い、寒かった」と言って下山していきました。しかし、夕方には晴れ間も見え明日に期待することに。翌朝は快晴!しかし、鉱泉の温度計はマイナス20℃!!しかし風の音が聞こえないので、無風ならいいでしょう。ゆっくりと出発し、大同心稜を登って行くと風が出始め、寒ーい。靴の中には足底に、使い捨てカイロが入れてあるのでまだ我慢ができますが…。手首に手袋の上から靴底用の小カイロを貼り付け準備万端。クラックに4日間積もった雪を払ってガシガシ登って行きました。日蔭は本当に寒かった。しかも払った雪が風で舞い、視界を遮り・・、クソー!手足が寒さで凍える前に頭に抜け、すぐに横岳西壁に取り付き、横岳の山頂の東側の日だまりで体を温め・・・、ホット。下山は大同心沢〜大同心稜を下降。 |
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2009年1月3日(土)〜5日(月) |
八ヶ岳・赤岳主稜&小同心クラック |
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黄蓮谷を終了して、そのまま八ヶ岳に入りました。初日は赤岳鉱泉のアイスキャンディでバーチカルを楽しみ、4日(日)&5日(月)とも赤岳主稜と小同心クラックに分かれて、2回つづ=2日続けて登りました。2日間とも快晴無風!!5日に帰る頃には雪が舞い始めました。 |
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2008年12月29日(月) |
八ヶ岳。無名峰南稜 |
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今シーズン初めての実践登攀ガイドは、あまり知られていないルートに行きました。過去1回悪天で敗退していました。無名峰南稜は三叉峰ルンゼの左(南)にある岩稜ルートで、下部と上部岩壁からなりたっています。今回登ってみて、悪かったのは下部岩壁で草付きのダブルアックス(X級)がしびれました。上部岩壁のかぶったチムニーも悪かったのですが、残置スリングに助けられました。無いと五級程度あるでしょう。石尊稜よりはワンランク難しく、支点も整備されていません=あまりありません。下部岩壁を純粋に岩稜から辿ると、X級のピッチを回避できますが、合流するポイントの3mのスラブのトラバースが悪く、支点も無いのですが、整備すればこちらからのコースがお勧めになるでしょう。支点用にボルト2〜3本が必要です。 |
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