登山教室の報告 2008.12月〜2009年5月
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 2008.12〜実践登攀ガイドの報告
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2009年5月18日(月)〜19日(火)
富士山レスキュー技術&登頂
 2008年度最後の雪山企画、富士山に行ってきました。初日は汗ばむ陽気の中で雪上レスキュー技術講習を行いました。宿泊は五合目駐車場でテント泊です。夜はテントが飛ばされそうな強風でしたが、早朝にはなんとか治まってきたので、予定通り出発。天気予報は外れて、突風、堅雪で思ったより頂上まで時間がかかりました。下山も尻セードを期待していましたが、とてもできる状態では無く、慎重にロープを結んでの下山になりました。幸い、吉田大沢の7合目を過ぎるあたりから雪が柔らかくなったので、やっと念願の尻セードで一気に下山できました。
2009年5月5日(火・祝)〜6日(水・振)
北ア・爺ケ岳〜鹿島槍ヶ岳縦走
 G.W後半は天気予報が心配でしたが、一縷の望みをかけて出発しました。初日は扇沢手前から爺ケ岳南稜の藪こぎを登り、爺ケ岳南峰を経由して宿泊地の冷池山荘へ。あと数時間で頂上ですが、明日の天気を期待して今日は終了しました。残念ながら翌日は朝から雪がチラつき、強風のため、即下山となりました。赤岩尾根を下る予定でしたが、寒い=雪が固い=シリセード出来ないかも=時間かかる。という図式になるので、もと来た爺ケ岳南稜を下山しました。雪は途中から土砂降りの雨に変わり、約5時間の辛い下山となりました。
2009年5月2日(土)〜4日(月)
北ア・剣岳 別山尾根
 GWの混雑を避けて、前日から東京を出発して扇沢に到着した午後7時頃には無料駐車場があとわずかで満車状態。やはりGWは混雑が予想されます。
 初日は入山だけなので、のんびりと宿泊地の剣沢小屋へ向かいます。小屋は満室とのことですが、ギュウギュウ詰めではないので、快適に過ごせました。
 3日は午前4時出発で別山尾根を登り、約4時間で頂上へ到着。源次郎尾根の遠藤パーティと合流して一緒に下山しました。正午前には小屋に着くことができました。
2009年4月18日(土)〜19日(日)
北ア・五竜岳登頂
 昨年に引き続き登頂に成功しました。五竜岳は遠見尾根から白岳を経て、五竜山荘から山頂までが核心部です。初日は遠見尾根の中遠見までゴンドラとリフトを乗り継ぎ、徒歩2時間で着きます。ここから大遠見へはコルまでの下りがあり、帰りは登り返しがあるので、初日は中遠見で幕営しました。翌朝4時20分にテントを出発。大遠見には2張りのテントがあり、G0稜と我々と同じ登頂組でした。白岳を越え五竜山荘に下ると単独行が2名幕営していて、われわれがコルで休憩していると、そのうちの1名がアタック開始。山頂にはトレースがなく、G2往復のトレースがうっすらあるのみでした。単独行の1人が夏の登山道沿いにクラスとした斜面をトラバースしながら登行しているので、そのあとを追いかけるようにアタック開始。コンテニアスですべて登行。山頂には9時過ぎに到着。下りは山頂直下と夏の鎖場付近(鎖は今年は出ていなかった)のみ、タイトロープで下降。ほかはコンテでトラバース&下降しました。五竜山荘からは白岳をトラバースして近道しました。中遠見のテントを撤収して、駐車場に着いたのは午後3時過ぎ。11時間弱に及ぶ長帳場でした。
2009年4月18日(土)〜19日(日)
唐松岳登頂と雪上技術講習
 シーズン終了間際の賑わうスキー場のゴンドラ&リフトを乗り継いで、終点の八方池山荘前に到着したのが13:00頃。遅めの昼食後に山荘裏の雪壁でアイゼン歩行やスノーバーやピッケルを使った支点作りをやり、初日は終了しました。夕方から朝方にかけて、天気はいいものの凄い強風でした。翌朝は小屋の朝食は食べずに、午前5:00出発。幸い強風もやんで、無事に唐松岳頂上に到着。暑い日差しのなか、腐った雪に苦労しながらも正午前にはゴンドラ&リフトに乗り、下山できました。
2009年4月6日(月)〜7日(火)
八ヶ岳・赤岳天狗尾根
 赤岳東稜に続いて、天狗尾根に行ってきました。この2日間も快晴でした。前日に天狗尾根が8〜10人程度の方が登っているのを確認でき、トレースが期待できました。初日は赤岳沢出合小屋まで。翌日は午前4時出発。少し切れかかったトレースを辿り、赤岳沢から天狗尾根に上がり、2時間弱進むと前々日の幕営跡地に。ここからトレースもはっきりし楽になりました。カニのはさみを巻いたところから2ピッチ登攀、コンテニアスで大天狗下に行き1ピッチ20mで岩場を抜けました。小天狗を左から巻き主稜線に出て終了。午前10時前。ハシゴと急なガレ場や雪壁をキレットへ下り、ツルネ東稜を下降し、小屋に午後1時半帰着。美しの森駐車場には午後4時前に戻りました。
2009年3月20日(金・祝)〜22日(日)
南ア・鋸岳縦走
 3月の3連休は南アルプスの鋸岳に行きました。企画では八ヶ岳縦走と北岳バットレスでしたが、1名づつの参加なので、調整をした結果、鋸岳〜甲斐駒ケ岳の縦走になりました。初日の20(祝)は、早朝からの大雨が上がりつつある茅野駅に集合して車で戸台へ。すでに10台の車が停車してありました。河原を約2時間の歩きで、鋸岳の登山路である角兵衛沢分岐で本流を飛び石伝いに渡り、角兵衛沢ノ大岩まで2時間半。岩小屋は溶けた雪で水溜りのため、少し上のピナクル脇にテントを張りました。
 翌日は快晴。明るくなるとともに沢をつめると、1時間半でコルに。コルには昨日ここまで来ていた3人パーティがテントを撤収中でした。彼らが先にコルを出発し、我々も後を追うように鋸岳第一高点に到着。急登と重荷で疲れ気味で、少しペースダウン。第一高点を下ると小ギャップへ。新しい鎖をつかんでクライムダウン。登りなおしてさらに雪壁を登下降すると鹿窓に到着。この上の稜線を辿り、第三高点に。少し下ると大ギャップへ、20m程の懸垂下降。ギャップから戸台川側に100mほどガリーを下り、左の第二高点の支尾根に上がり、尾根を登ると第二高点に。中ノ川乗越へは尾根から雪壁の急な下降で鋸岳の縦走が終了しました。先行パーティはここから熊穴沢を下降した様子でした。昼前に到着しましたが、この先の登りと疲労、明日の天気を考えると甲斐駒ケ岳までは無理と判断し、下山することになりました。熊穴沢はトレースが薄いものの、新しい赤布があり迷うことなく、3時間で戸台川の河原に到着し、川原で幕営しました。最終日は朝ごはんが食べ終わり、パッキングを始めるころに雨が降り出しました。2時間後の午前8時には駐車場に到着。横殴りの雨となり、運と皆さんの判断の良さが、今回の山行で現われました。
2009年2月28日(土)〜3月1日(日)
北ア・西穂高岳登頂
 約2年間敗退続きだった因縁の西穂高岳に行ってきました。暖冬で山も標高1500〜2000m以下は雨が降るような天候続きで西穂山荘HPを見ても稜線は雪が少なめです・・・雪が固くて掘れない可能性もあるため、雪洞構築を変更して、テント山行にしました。
 初日はロープウェイで一気に高度を稼げるため、約2時間の歩きでテント場(西穂山荘脇)へ到着です。まずまずの天気の中で無事テントを設営したものの、夕方から風が強くなり、雪もチラつき始めました・・・例年の嫌な予感がしますが早めに就寝しました。
 翌朝は、積雪はほとんどないものの厳しい冷え込みと風が吹いていたので、出発を午前6時に遅らせました。「取りあえず行ける所まで」で出発しましたが、独標を過ぎたあたりから青空が出てきました。雪の状態はガリガリで良い状態ではありませんでしたが、頂上直下に着く頃には青空!無事に登頂を果たしました。
2009年2月21日(土)〜22(日)&23日(月)〜24日(火)
八ヶ岳・赤岳登頂と雪上技術講習
 週末から翌週にかけて赤岳に行ってきました。21日(土)は主にアイゼンワークの講習後に翌日の登頂に必要なロープワークを行いました。翌日は小屋の朝食を食べて、7時30分頃に出発。地蔵尾根を経由して赤岳に登頂後し、文三郎道を下山しました。稜線上は風が強く、時々耐風姿勢をやりながらの登頂となりました。
 23日は電車の遅れで急きょ茅野駅で参加者をピックアップしましたが、あいにく雨・・・幸い、車にチェーンを付けて赤岳山荘へ入る頃にはなんとか雨があがりました。今日は赤岳鉱泉アイスキャンディ(小)の周辺でアイゼンワークを行い終了しました。平日で雨天という事もあって、鉱泉の宿泊者は10人ほどしかいませんでした。
 24日は前日の雪でラッセルを覚悟しましたが、遅めに出発したおかげで、すでにトレースあり。雪崩の危険を避けて文三郎道からの登頂に変更しましたが、予想より天候悪化が速く吹雪になったため、中岳分岐までで撤退しました。
2009年1月24日(土)〜25日(日)
八ヶ岳・赤岳登頂と雪上技術講習
 入山日にアイゼンワークなどの雪上訓練をして、翌日は地蔵尾根経由で赤岳登頂しました。小屋の朝食後、7時30分頃に鉱泉を出発し、行者小屋の地蔵尾根への道標で休んでいると、早々と女性2名が下山してきました。「頂上小屋はやっていないし、テント装備でもないし、どこかのバリエーションルートを登ったにしては早すぎる・・・?」と思いながらも樹林帯、はしご場を抜けていくと、稜線はものすごい強風!さっきの下山者は地蔵尾根敗退したのかも!?地蔵尾根経由での赤岳登頂らしきは、とりあえず我々だけのようで、他は文三郎経由のようです。稜線はトレースもあり、問題なく通過したものの、赤岳展望荘から頂上小屋までの登りは、耐風姿勢で数秒止まり、風が弱くなったらまた登るという感じででした。
 無事に頂上に到着すると、空気が澄んでいて大満足の展望が楽しめました。文三郎道経由で下山しました。
2008年12月29日(月)〜30日(火)
南ア・鳳凰三山縦走
 12/27-28西穂高岳は荒天で残念ながら敗退しました(ロープウェイ運行停止の為、上高地へ下山)が、翌日からの鳳凰三山縦走は若干の強風ながらも大パノラマを満喫できました。
 初日は夜叉神峠から南御室小屋まで入山し、翌日は一気に薬師岳→観音岳→地蔵岳を縦走し、御座石鉱泉へと下山しました。稜線上は雪が少なく、夏道を歩いているような感じでした。
2008年12月22日(月)〜23日(火・祝)
上越・谷川岳登頂と雪絵う技術講習会
 雪山初心者の為の雪上技術講習と谷川岳の登頂に行きました。前日の午後から荒れた山は、22(月)の午後に再び寒冷前線が通過し荒れる予報でした。強風が吹くロープウェイ駅で集合し、雪の積もり具合をみると周りには全く積雪が無く、天神平に行かないと雪上技術講習ができませんでした。天神平に上がると幸い強風もやみましたが、雪が少ない!登山道を少し辿り、通常はスキー場の一部である斜面で講習ができたのは良かったのか悪いのか?午後3時頃まで行い、雪が舞ってきた中、土合山の家に下山しました。
 23(祝)は夜の雪が止み、朝から快晴。雪景色が美しい山々が遠くまで見えました。この日は午後から悪天の予報でしたが、見事な青空の下、12時に山頂に到達。しかし、北の山々はすでに雪雲の中。下山するにつれ、周りの山々も雪雲に包みこまれ、ロープウェイに辿りついた午後2時過ぎには、ついに風雪が始まりました。雪山を体験するには絶好の2日間でした。
2008年12月20日(土)
中ア・宝剣岳&木曽駒ケ岳登頂と雪上&幕営技術講習会

 大荒れの中央アルプスに行ってきました。初日は快晴の千畳敷カールで雪上訓練の予定でしたが、翌日の天気予報が悪かったので、木曽駒だけでも登ろうと思い、ロープウェイ駅を出発しました。雪質が悪く、トレースもほとんど埋まっていたので苦労しながらもキックステップなどの歩き方講習をしながら浄土乗越に着いてみると、稜線は予想よりも強風で、テントを張るにも一苦労でした。アイススクリューを持っていったのでそれを凍った地面に打ち込み支点とします。まだ日があるので、行けるところまで木曽駒へ向かいますが、時間切れで山頂直下で引き返しました。その晩は星空でしたがテントのポールが曲がるほどの大風でした。
 翌朝5時、風は止みませんが星空で宝剣岳も朝焼けしてきています!天気予報は外れたか?!と思いながら準備をしていると見る見るガスに包まれ、出発予定の6時30分過ぎにはホワイトアウト・・・登頂は諦めてカール内で雪上講習をしましたが、いつロープウェイが止まるかヒヤヒヤでした。
一通り講習を終え、9時頃にはもう天気も体も(?)限界だったので、ロープウェイ駅に向かいましたが、トレースもなく、ホワイトアウトのなかでのラッセルとなりました。意外に時間を取られましたが到着10分後には臨時時間となった便がちょうどあったので、急いで乗り込み、無事に下山できました。途中で強風のためロープウェイが停止するほどだったので、この便に乗れてラッキーでした。

2008年12月6日(土)〜7(日)
富士山雪上技術&確保技術
 今年は雪の多そうな富士山に行ってきました。通常ならスバルラインから一気に五合目まで入れるのですが、今回は金曜が悪天だったため、開通していませんでした。やむなく、馬返し(一合目)から佐藤小屋まで歩きとなりました。正午過ぎには佐藤小屋に着きましたが、周りには多数のテント組がテントを設営したり、登攀準備をしています。雪上訓練に出かけるようなので、こちらも早々に場所取りに出発しました。幸い小屋の近くに空きがあったので、無事に講習できました。ただ、小屋のご主人の話によると、金曜はミゾレ交じりの雨だったそうなので、訓練をやるには少し硬い雪に感じました(その分、上手く滑落停止などができれば、よく効く雪)。
 翌日も同じ場所が取れたので、確保技術、ロープワークをやり、13時頃には終了して下山しました。馬返しまでの道も、午後になると雪が凍り、三合目まではアイスバーン状態でした。